選定理由
四季報の『前号比営業利益増額ランキング』上位に載っていたため、内容を詳しく調べました。
コロナ禍で大きく持ち直す見込みが立っている中、現状では大きな値動きが見受けられませんでした。
選定理由を書くのであれば、『株価に評価が反映されていない銘柄』といったところです。
会社紹介
非鉄大手で225に選ばれているので、日本を代表する会社の1つと言えます。
自動車部品や電子部品の川下分野を、主に取り扱っています。
決算月は3月で、配当金は毎年70円ほどです。
自動車部品部門では、100%子会社で三井金属アクトという会社もあります。
三井金属アクトは未上場なので、決算書が見られませんでした。。。
急いで↓をポチりました笑
紙派なので、届くのはまだ先です
非鉄ってなに?
私はわからなかったので、調べました。
お恥ずかしい。。。
非鉄とは鉄以外の金属を取り扱う会社ですね。
大きく3つのカテゴリに分けられます。
- ベースメタル
- レアメタル
- プレシャスメタル
ベースメタルは銅や鉛、アルミニウムなどの一般的な金属を指します
レアメタルはリチウム、チタン、ニッケルなどの希少金属を指します
プレシャスメタルは金、銀、プラチナなどの貴金属を指します
懸案事項
株価を見ると、2018年に大きく下落しています。
株価で表すと7200円→2000円の大暴落です。
コロナではない暴落なので、理由が判明しないと購入する事ができません
理由①:非鉄金属相場の下落
非鉄金属相場下落にともなう、中期経営計画『16中計』の未達が要因の一つではないでしょうか。
未達原因としては、第94期の有価証券報告書に以下のものが挙げられています。
- 金属事業における買鉱条件の悪化
- 原料コークスの価格高騰
- リサイクル原料処理における操業性の悪化
中期経営計画の伸び代が株価に織り込まれていた場合、未達による期待失墜で株価下落はあり得ます。
また、非鉄金属の相場は、亜鉛・鉛・銅・インジウム価格が、大きく下落しております。
2018年1月の銅の価格は約3300円でしたが、2019年では2700円程度まで落ち込んでいました。
現在は2650円ほどなので、まだまだ先行きは明るくないです。
金属の相場をチェックしなくてはいけないので、この三井金属鉱業に限らず非金属産業は取り扱いが難しそうです。。。
理由②:持分法による損失
第93期の有価証券報告書 17ページにこのような記載があります。
(3)財政状態及びキャッシュフローの分析
①財政状態の状況
資産合計は、投資有価証券が400億減少したものの(中略)投資有価証券の現象は主に持分法による投資損失380億円を計上したことによるものであります。
持分法とは簡単に言えば、株を持っている関連会社の純利益を持株率に応じて、自社に反映させるものです。
つまり、この年は子会社が大きく損失を計上してしまったわけです。
持分法に該当する関連会社は主に下記の3社です
- パンパシフィック・カッパー(株)
- MFN投資合同会社
- 三井住友金属鉱山伸銅(株)
理由③:カセロネス銅鉱山による損失
2018年はチリのカセロネス銅鉱山等で380億円の損失を計上し、経常利益が前年と比較して63.8%減の112億円となりました。
同鉱山の権益をJX金属に譲渡したため、今後はこの損失を気にする必要はなさそうです。
読み
株価はいくらまで伸びる?
2020.04〜2020.12の第3四半期報告書では、当期間内の純利益が14,073百万円となっており、予想の11,000百万円より大幅に上回っています。
2021.01〜2021.03を残して、この数字ですからね!
株価が上昇するのは必至です。
スマホの5Gや電気自動車により、更なる成長も期待できます。
(ただ、これらの恩恵を受けられるのは、電気自動車などが一般化した頃でしょう)
では、いくらまで伸びるのでしょうか?
前述の通り、非鉄金属の相場が下落すると、株価も連動してしまいます。
銅の価格が現在まで戻っていないことから、暴落前の7000円台まで戻るとは考えられません。
現在の銅の価格は2014年に記録しています。
そのため、2014年の株価を見れば、銅価格による株価がある程度イメージできます。
2014年は約3000円の株価でした。
当時の純利益は9,090百万円、総資産は353,449でした。
現在の総資産は573,323百万円なので、1.62倍の価値になっています。
これを株価に反映させると、3000円×1.62倍で4860円となります。
だいぶ乱暴な計算ですが、4860円まで上昇が見込めるのではないでしょうか。
いつまで保有する?
前述の中期経営計画は2024年までの計画です。
そのため、2024年までは持ち続けたいところですが、2つの懸念事項があります。
- 社長交代
- 非鉄金属相場
2021.02.24の取締役会で、代表取締役が交代する事が決定しました。
自社で叩き上げられた新社長が、今後どのような影響を与えるかは計り知れません。
また、前述した非鉄金属相場の件もあります。
両方とも株価上昇、下落両面のリスクがあります。
長く持てば上がりそうな株ではありますが、上記のリスクを鑑みると無用心に抱え込みすぎるのは考えものです。
前述した株価に到達した時、近づいた時に一度離脱しようと思います。
まとめ
- 非金属相場に大きく左右される銘柄
- 今期は非常に大きな黒字
この2点を考慮したところ、2年以上の長期保有はしないものの、株価上昇が大いに見込める銘柄だと判断しました。
前回よりたくさん調べたので疲れました笑
有価証券報告書って大事ですね!
コメント